明石市議・家根谷さん、手話見つめ初の本会議

2015/06/26

朝日新聞 2015年5月16日

 生まれつき耳が聞こえず話すこともできない障害があり、先月の明石市議選で初当選した家根谷敦子さん(55)が15日、初の本会議に臨んだ。

 家根谷さんは1995年の阪神大震災後、同市で障害者への情報伝達や避難体制の整備を求める活動に力を注いできた。選挙戦では手話で訴えて当選した。

 この日の本議会では午前中、議長・副議長の選出をし、市が手配した手話通訳2人が交代で議場に入った。議長席の横でやり取りが手話で通訳され、家根谷さんは緊張した表情で通訳の手元を見つめた。傍聴席では支援者の聴覚障害者や家族らが見守った。

 家根谷さんは「とても緊張したが、手話通訳も見やすく内容もよく理解できた。ほかの議員さんと同じようにがんばっていきたい」と手話で語った。