強制不妊手術「人権損ねた」 精神神経学会報告書

2024/02/04

朝日新聞 2024年2月2日

旧優生保護法下で障害や特定の疾患のある人たちが不妊手術を強いられた問題で、日本精神神経学会は1日、「精神障害者の生と人権を損ねた事実を被害者に謝罪しなければならない」とする報告書をまとめた。

同法に基づく優性政策に精神科医や精神医療がどう関わったのか、調査やアンケートなどを実施していた。報告書によると、1940年代~80年代の精神医学書では、「何らかの優生学的措置が必要とする考えは共通していた」。精神科医が強制的な不妊手術の申請・審査の重要な役割を果たしていたことも確認され、「無関心のまま無批判に与えられた実務を果たしてきた」とした。