先生の卵 吃音知って

2022/07/29

大阪日日新聞 2022年7月8日

「吃音で悩む子どもは、先生に理解があるかどうかによって一生を左右される」と、教職を目指す学生に、吃音の実情を知ってもらう出前講座を、当事者の自助団体「香川言友会」が香川大で開催した。

教育学部の学生ら約70人が受講。県言語聴覚士会の野田知良さんは「『話しにくさ』は目に見えない。どう感じ取ればいいのかを学んでほしい」と呼びかけた。「友達にからかわれ、喉を絞められるような感じになり、みんなの前で声が出なくなった」、「吃音の子どもと人間関係を作り、どうしてほしいかを知るのが重要」、「周囲の子どもも正しく説明すれば分かってくれるはず」などと体験やポイントを語った。特別支援学校の先生を目指している学生は「吃音の子どもと相談し、支援したり環境を整えたりするのが大事だと思った」と話した。

香川言友会は、吃音があっても自分らしく豊かに生きようと当事者や家族らが参加して2020年に発足した。