19人の人生 思い続ける やまゆり園事件5年
2021/07/30
朝日新聞 2021年7月27日
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」での殺傷事件は、26日で発生から5年を迎えた。遺族や犠牲者を知る元職員、障害がある人たちが、建て替えられた園舎を訪れて慰霊碑に献花し、共生社会の実現を願った。
電動車イスで訪れた男性は、「障害者は不幸を作る」という植松死刑囚の発言を聞き、身の危険もあると感じて外出が怖くなった。弟に重い知的障害があるという男性は、東京五輪開会式の作曲担当だったミュージシャンが過去に障害者らをいじめていた問題で、「差別の思想が改めて可視化され、怖さが増した」と話す。元職員だった女性は、「一人ひとりに生きている意味があると伝えていくのが私の役目」と訴える。