2020年度事業報告

2021/05/31

 今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、各活動が大きく制限を受けた。すももクラブは2020年3月9日から自主休所に踏み切ったが、その後の感染拡大、緊急事態宣言の発出により5月31日まで休所することとなった。その間は在宅支援(電話等による遠隔支援)を行い、6月1日再開後は通所利用の人数や時間を制限しながら活動を継続した。ことばの相談室ひなたぼっこでは、11月末に無症状の児童が1名利用し、その後スタッフ1名、利用児1名の陽性が判明した。急遽1週間の休業とした。その後利用者の人数を制限しながら再開し、3月に元の状態に戻した。各事業所とも感染予防策の徹底を図りながら活動を続け、各種の公的支援を利用することで運営を続けている。

 新型コロナウイルス感染で求められた防止策により、人が集まり話し合うことが出来にくくなる。CANはコミュニケーション支援事業をしているので、この状況下において各事業所の活動には様々な発想と工夫が必要とされた。今後の支援にどのように活かしていくかが課題となった。

 このような事態への対応により、例年行っている事業の一部は実施することが出来なかった。

■言語聴覚障害及び関連する医療・福祉・教育・労働についての講習会・セミナー事業

 なし

■言語聴覚障害者の人権擁護に関する事業

 なし

■言語聴覚障害者の人権擁護、社会参加に関する調査・研究事業

 ○第46回日本コミュニケーション障害学会学術講演会(仙台市・Web)において「絵本の会話と文-自閉症の子の会話を指導するための理論的考察3 」「絵本の会話化とごっこ遊びの積み上げ、自閉症の子とゲームでコミュニケーションその9」を山本正志代表理事が発表した。

■言語聴覚障害に関する情報発信、情報交換事業

 ○ニュースレター50、51号を発行し、活動を報告すると共に様々な情報を発信した。

 ○言語聴覚士久保田功氏が作成した「言語聴覚士国家試験対策情報ソフト(2020年版)」について情報提供し、希望者に取次ぎ配布した。

 ○「言語聴覚障害をもつ人へのコミュニケーション支援ハンドブック」を希望者に配布し知識の普及に努めた。

■障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく地域生活支援事業

 ○地域活動支援センター「すももクラブ」は大阪市をはじめ、大阪府下10市1町、兵庫県下5市、京都府下1市と委託契約を結んだ。利用登録者は60名であった。

 ○新型コロナウイルス感染予防のため、例年行っている各種行事の開催および対外的行事への参加は出来なかった。  

■児童福祉法に基づく児童発達支援事業、放課後等デイサービス事業、保育所等訪問支援事業

○「ことばの相談室ひなたぼっこ」は開業5年目を迎えた。今年度の利用登録者は約70名であった。

児童発達支援と放課後等デイサービスの定員は、合わせて1日10名であるが、今年度の利用数はのべ1961人、1日平均7.9名、保育所等訪問支援は9件であった。

■その他

 ○一昨年の地域活動支援センターすももクラブ類焼被害に続き、新型コロナウイルス感染予防による休所などの窮状に対し、今年度も59件(57名)、総額1,658,000円の寄付を受けた。