
障害乗り越え1票を 代筆OK 家族同伴も NPOが冊子ネット公開【毎日新聞】
衆院選を前に、言語聴覚障害者の社会参加や人権擁護などを目的に活動するNPO法人「コミュニケーション・アシスト・ネットワーク」(CAN、大阪市淀川区)などが、失語症の人が投票する際の手引きを作った。「受付をスムーズにしたい」「候補者名がわかりにくい」といった疑問に丁寧に回答。インターネットのサイトでも公開している。(坂口雄亮)
失語症患者に手引き
失語症は、脳卒中など脳の病気や事故の損傷で起きる言語機能の障害。思っている言葉が出てこなかったり、違うことを言ってしまう症状や、話しを聞いても理解できないなどの症状が出る。全国で約50万人の患者がいるといわれる。
CANは、失語症の人に投票などに関するアンケートを実施。約420人の回答を基に、投票の際の問題点などを整理し、解決策をまとめた17ページの冊子を作った。「受付で整理番号を言われたが、失語症なので誰のことを言っているのか分かりにくかった」。さまざまな問題点が浮かび上がり、この質問には「受付までは家族や友人が同伴できる」と説明。「一緒に行ってもらって、やりとりに間違いないように」とアドバイスした。
筆記が困難な場合があり、「投票机で、どう名前を書いていいのか分からなくなった」との質問もあった。これには「字を書きにくい時は代筆を頼む」などの解決策を提示。「代筆をする第三者が投票内容を漏らせば罰せられます」とも記し、安心感を与えるよう工夫した。
また車椅子の利用者には「車椅子のまま利用できる低い机を選挙管理委員会が用意できる」などと、投票所の使いやすい方法を紹介した。
冊子ではこのほか、郵便投票や期日前投票の方法なども説明。末尾には選管に提出する改善要望書のひな型もつけた。CANは「障害の有無にかかわらず投票できるような条件の整備が必要だ」と話している。





