点字の周りで 盲ろう者 全国に1万4000人

2019/09/06

毎日新聞 2019年7月11日

 昨年は、盲ろうの社会福祉事業家、ヘレンケラーが亡くなって50年の年だった。全国盲ろう者協会によると、身体障害者手帳をもつ目と耳の両方が不自由な人は、日本にも1万4000人あまりいる。

 盲ろう者には、見えない・聞こえない状態により、「全盲ろう」「弱視ろう」「盲難聴」「弱視難聴」の人がいる。コミュニケーションもさまざまで、「手書き文字」「触手話」「指点字」などがある。生活に欠かせないのが、会話や情報入手、外出を支援する通訳・介助者だ。昨年4月時点で約6300人が活動している。

 8月23~25日には全国の盲ろう者が集まる1000人規模のイベントが名古屋市で開かれる。大阪盲ろう者友の会副代表理事で全盲ろうの田中康弘さん(56)は「一番の楽しみは、同じ盲ろう者と話すこと」と仲間との再会を心待ちにしている。