裁判長「憲法論議を」 強制不妊訴訟始まる

2018/12/27

朝日新聞はりま版 2018年12月27日

 不妊手術を強いられたとして、聴覚障害がある夫婦2組が国に計4400万円の賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が26日、神戸地裁であった。

 原告は明石市の小林喜美子さん(86)と夫の宝二さん(86)、県内在住の70代夫婦の計4人。いずれも聴覚に障害がある。訴訟の中で、旧優生保護法に基づく不妊手術により子どもを持つかどうかの自己決定権を奪われ、憲法で保障された基本的人権を侵害されたと主張。救済措置を講じなかった国や、救済のための立法をせず放置してきた国会には不作為責任があり、損害を賠償すべきだとしている。

 これに対し国側は、被害回復を訴える手立てとして国家賠償法が当時すでにあり、国や国会が措置を講じずとも違法とはいえないと反論した。

 法廷では、原告側弁護団が旧優生保護法が憲法に適合するかどうかについて国側に立証を求めたが、国側は必要性が乏しいと拒否。裁判長は「憲法適合性については、正面から議論すべきだと思います」と述べ、国側に再検討を求めた。