フロントランナー  LITALICO代表取締役社長 長谷川敦弥さん(33歳) 教育から就労 障害ない社会に

2018/09/24

朝日新聞 2018年9月15日

 発達障害のある子どもの教育から障害者就労支援まで、さまざまな事業を展開し、国への政策提言にも奔走する。現在、全国約70拠点で就労支援を展開し、年に1100人以上の就労にこぎつけている。一方、発達障害児のソーシャルスキルや学習を支援する教室「LITALICOジュニア」も、全国で約100教室。

 ビジョンは「障害のない社会をつくる」。長谷川さんは、小学校の授業に出ないで校庭で遊んだり「自由奔放」な子で、自分でも周りとの違いを感じていた。中学高校でも、協調性がなく順応できない自分は、社会に出てもうまくいかないと思い込んでいた。高校で授業を無視して独自の勉強法でやったら成績が上がったことや、大学時代にアルバイトをした先でほめられたことが転機になった。その後、重度障害者施設の見学などを経験し、障害のある人や家族がもっと、幸せに生きられる世界をつくりたい、と感じた。

 「『障害』をつくっているのは社会の側。学ぶ、働く、生活する上で困難にならない環境を整えていけば、特性は『障害』ではなくなる、社会を変えたい!」と語る。