聴覚障害者の入館断る

2018/06/23

朝日新聞 2018年6月22日

 「レゴランド・ディスカバリー・センター東京」を訪れた聴覚障害の4人が、聞こえないことを理由に入館を断られていたことがわかった。国は「障害者差別解消法の禁止事項に当たる」とし、施設側に改善を求めた。運営会社は「大きな過ちを犯した。深くおわびする」としている。

 入館を断られたのは、新潟県に住む、ろう児支援団体代表の阿部光佑さん(31)。息子(3)と娘(6)、友人の4人でレゴランドを訪れた。4人とも聴覚障害があり、「聞こえる人が付き添わないと入館できない」と断られた。理由を聞くと「災害時に避難の呼びかけに応じることができないため」と説明された。阿部さんは全日本ろうあ連盟に相談、連盟は国や施設のある港区に対応を求めた。

 障害者差別解消法は、障害を理由にサービスの提供を拒否することを禁じ、国は「介助者がいないと施設や店に入れない」ケースを不当な差別として例示している。経済産業省は今月13日に、施設を運営する「マーリン・エンターテイメンツ・ジャパン」に改善を求めた。同社のピーター・リー代表取締役は「不快な思いをさせ、大変申し訳ない」と述べ、改善する考えを示した。