不妊手術強制 1210人分公表

2018/03/15

朝日新聞 2018年2月20日

 かつての優生保護法の下、知的障害などを理由に強制的に不妊手術が実施されていた問題で、最も件数が多い北海道は19日、保存されていた資料の概要を公表した。1949~96年に道内で手術を受けたのは少なくとも2593人。保存されていた62~73年度の資料では、不妊手術が「適」とされたのは1129人で、男性233人、女性896人。未成年者は172人、最年少は11歳の女性だった。

 旧優生保護法は、優生思想に基づく差別的な規定を削除し、96年に母体保護法に改められた。宮城県の60代の女性が今年1月、国に慰謝料を求める訴訟を全国で初めて起こすなど、各地で謝罪や補償を求める動きが広がっている。与野党の国会議員も実態調査を求め、補償を含めた議員立法をつくることも視野に、議論していくという。