障害者4割25年以上入所

2017/07/25

毎日新聞 2017年7月19日

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が刺殺された事件からまもなく1年。全国120の大規模(定員100人以上)施設に毎日新聞がアンケート調査を実施し、70%の回答を得た。入所年数「25年以上」が全体(1万838人)の43%を占め、1127人が施設内で亡くなっていた。
 国は「施設から地域へ」を掲げるが、地域移行が進まない。理由としては「家族の反対」が81%、「入所者の高齢化」79%、「障害程度が重い」75%、一方「本人の意思」は38%にとどまった。
 障害が重いほど、グループホームなどに移るのが困難で、地域移行できる人が退所していった結果、重度・高齢の人が施設に残っているのが現状だ。施設側からは「施設生活の方が効率的」という回答もあった。
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