「ADHD]診断された子の母親 「原因が分かり、ほっと」6割

2017/03/05

朝日新聞 2017年2月25日

 ADHD(注意欠如・多動性障害) は、発達障害の一つで、不注意や多動性、衝動性が主な特徴。海外の研究では18歳以下の約5%に見られるとの報告もある。昨年11~12月に行われたインターネット調査で、ADHDと診断された小学生の子どもがいる母親283人と、ADHDを知っている小学校教師103人が回答。結果を塩野義製薬などが発表した。

 子どもが診断された際のの母親の気持ちを複数回答で尋ねたところ、「原因がはっきりしてほっとした」が59.7%、「今後の子育ての取り組み方が分かってほっとした」が44.9%、「育て方が原因でないことが分かって安心した」が41.3%と、親の安心につながっていることがわかった。一方で、「子どもの将来が心配で落ち込んだ」も41.7%あった。

 教師の96.1%が、ADHDと疑われる児童を担当した経験があると回答。そのうち、児童への指導や対応が十分にできなかったと答えたのは「どちらかというと」を含めて35.4%だった。

 ADHDの人や家族を支えるNPO法人「えじそんくらぶ」の高山恵子代表は「親や教師、医師らが協力して子どもの状況に応じた総合的な支援をしていくことが大切だ」と話す。