相模原事件を語る会を主宰する知的障害者 奈良崎 真弓さん

2017/01/21

朝日新聞 2017年1月19日

「ひと」欄

 「私いま壊れそう」。事件の翌日、知人にメールした。そして「こんな事件が起こるのは、知的障害者が何もできないと思われているから。事件への思いを障害者本人の言葉で伝えたい」と考えた。4か月後、9人の知的障害者らと語る会を開催し、この活動を全国に、と計画。

 25歳の時、知的障害者の活動家ロバート・マーティンさんから「障害者自身が声を上げ、物事を決めることが大事」と言われた。数カ月かけて地元の横浜市内に本人会を立ち上げた。花屋で働く傍ら、障害者自らの発信にこだわる。「自分でやりたいことを選べ、困った時は『助けて』と言える社会はだれもが幸せなはず。障害の有無に関係なくお互いを知り、感じ合おうよ」