吃音でいじめ 6割  全国アンケート「理解・支援が欠如」

2016/09/10

毎日新聞 2016年8月17日

 言葉が出にくい吃音をもつ人々を対象に毎日新聞が今年2~6月、全国アンケートを行った。アンケートは、各地の自助グループを束ねるNPO法人「全国言友会連絡協議会」(全言連)などの協力で実施、20~80代の約80人から回答を得た。6割強が「学校や職場などでいじめや差別を受けた」と回答し、「吃音への社会的理解や支援が不十分」との回答は7割近くに達した。

 「法的支援を受けられるはずなのに、福祉・医療の現場で吃音がほとんど知られていない」「現在の就労は吃音者に不平等」などの意見があった。吃音に対する社会的偏見を踏まえ「できれば誰にも知られたくない」と望む人もいた。

 集計を踏まえ、全言連の南孝輔理事長は「社会で不利益を被る吃音者は潜在的にはもっと多いと感じている」と指摘。「障害者差別解消法が今年、施行された。身近な障害である吃音のことを人々にもっと知ってほしい」と訴える。

 自身も吃音を持ち、専門医として診断にあたる九州大学の菊地良和医師は「吃音者の4~5割が社交不安障害を抱えている。学校や職場の理解で良い環境が築ければ、症状が軽減する場合も少なくない。社会が吃音を障害であると認識することが重要だ」と話す