認知症 鉄道死亡事故22件 14年度 国交省まとめ

2016/02/28

朝日新聞 2016年2月26日

 2014年度に認知症の人が当事者として死亡した鉄道事故が、22件にのぼることが国土交通省への取材でわかった。愛知県で07年に列車にはねられて死亡した認知症男性の遺族がJR東海に訴えられた裁判が関心を集めており、同省は調査を続けて対策に役立てる考えだ。
 国交省は全国の約200の鉄道会社から、事故や輸送トラブルが起きた場合に死傷者の数、運休本数などの報告を受けている。14年度からは当事者が認知症と把握できた場合、備考欄に記載するよう求めている。
 これをまとめたところ、14年度に認知症の人が起こした事故・輸送トラブルは28件、うち22件は死亡事故だった。
 線路に立ち入ってはねられたケースが多かった。15年1月には千葉県船橋市で新京成線の線路上を歩いていた女性(78)が死亡。事故直前、夫から警察に「認知症の妻が買い物の途中で行方不明になった」と届け出があったという。認知症の人が運転する車が踏切に立ち入り、列車が衝突し脱線するケースもあった。
 認知症の人が関わった事故やトラブルの影響による運休は少なくとも278本、遅延も402本にのぼった。国交省は「実態はもっと多い可能性がある」としている。