
バス・タクシー運転 聴覚障害者もOK
朝日新聞 2015年10月23日
聴覚障害者が補聴器をつけて一定の条件を満たせば、バスやタクシーを運転できる二種免許が取得できるようにする道路交通法施行規則の改正案を、警察庁が22日、まとめた。来年4月に施行される見込み。これで聴力を補える聴覚障害者は、全ての運転免許が取得可能になる。
改正案は、条件として、補聴器をつけて10メートル離れたところの「90デシベルの警音器の音」(車のクラクション程度)が聞こえることとした。現在は大型、中型、普通、大型特殊といった免許は同じ条件で取得できるが、二種免許は認められていない。
聴覚障害者の運転免許をめぐっては、2008年に重度の人は広い大型バックミラーを備えることなどを条件に普通乗用車の免許取得を認め、2012年にはオートバイやミニバイクは無条件で免許取得できるようになった。警察庁は2013年度に実験をして、今回の条件を満たせば運転に支障ないと判断した。
全日本ろうあ連盟の松本正志理事は「聴覚障害者の職域拡大に向けて大きな第一歩を踏み出せた」と歓迎し「国民に理解していただくための啓発普及や旅客運送事業へ就労するための環境整備が今後の課題」と指摘した。
一方、全国のバス会社で作る日本バス協会は「運転者不足の解消につながるので歓迎だだが、乗客の転倒やトラブルに対応できるか不安はある」。全国ハイヤー・タクシー連合会は「門戸を開いたことは評価できる。採用は事業者の判断になる」としている。
改正案は23日から来月21日までパブリックコメントを募った上で決定される。





